今年、日本に帰った時、「ブレスワーク」という呼吸法のセッションをさせてもらいました。個人セッション+グループセッション合わせて、合計113人の方のガイド役をさせていただいたのですが、私はもう確信しましたね。呼吸、ただ吸って吐いての連続だけれど、これこそが私たちを生かし、つなげ、癒し、活性化させてくれる、一番身近にある、一番よく効くメディスンだって!
みんな生まれてから死ぬまで、ずっと呼吸している。でもその質を考えたことがある人って、あまりいないんじゃないでしょうか。The breath is about being alive, but not just that, it’s about quality of life. ブッダもシヴァもいっている。「人生の質をなんとかしたいんだったら、呼吸をなんとかしましょう」と。呼吸に意識を向け質を高めていくこと=より良い人生を送る。そういうことなんです。
呼吸は私たちのあらゆることに影響を与えていますが、 ・身体・生理面=血糖値の低下、新陳代謝や消化の促進、ホルモンバランスの改善。呼吸はヨガのベースでもある。(吐く息で副交感神経が刺激されることで、脳が変容をおこして、心臓や体内リズムはスローダウンするしかないんですね) ・メンタル面=普段のパフォーマンスの向上、ストレスの軽減、集中力や気づきの向上(ビジネス界でも相当、盛んになってきました。呼吸はマインドフルネスの第一チャプターですから。)
そして最近とくに注目されているのが、breath & emotions. 呼吸と感情の関係、もっと言えば、呼吸と精神面の関係です。
例えば中国のタオイズムや東洋医学の世界では、感情と臓器の関係性について言及されています。胃には不安や心配が/心臓には焦りが/肺には嘆き悲しむ気持ちが/肝臓には怒り/腎臓には恐れ/子宮には痛みがたまりやすいとされています。ここを意識して呼吸をしてくと、胃は慈悲に満ち/心臓には喜びや一体感が広がり/肺では全てが受け入れられ、勇気をもち/肝臓には親切さをたずさわり/腎臓にはやさしさがそなわり/子宮は自分のパワーを感じて美しさを放つ、というように、変容していくのです。
空気は、「氣」。インド哲学では、プラーナという言い方もします。それは生命エネルギー。それを吹き込んであげることで、臓器にたまった感情が解放されるのです。
そしてもっと言えば、この下のビデオでChristianがいうように、あなたと私は、息でつながっている。あなたと私の間には、へだたりがない。全ての命は息でつながっている。そして息をすることは、私たちが愛の存在であることに立ち返ること。だから"Rebirthing Breath(生まれ変わる呼吸法)"と言われたりするんですね。
今回、日本でブレスワークをしたのちにフィードバックを頂いたものの、ほんの一部をご紹介。みなさんの開き具合、半端なかったです!
さらに、 "正しい息づかいが出来たのかできなかったのかも解りませんし、是が超常現象などとも思いませんが、確かに古来から人として生まれた存在すべてが深い潜在意識下にそのような祝福を抱いてうまれてきたような気がして仕方ありませんでした。
誰もがその肯定され祝福された生命としてひかりの国からこの地にやってきたのだと気づけたときに、心を閉ざしていた鎧のような物がガラッガラッと崩れ去ったような気もいたしました。"
"いろんな記憶がどんどこ蘇って涙が出たり、終わった後のすっきり感や呼吸が太くできるようになった感覚(これは嬉しい変化です)が印象的でした。これまで身体の中に溜まっていた様々な感情に風穴が開いたようで心身共に軽くなりそう。"
"私自身も、身体さえ差し出せば満たされるのではないかとおもっていた時もあったけれど、もう既に満たされていたのだなとわかりました。たくさんの人の寂しさ虚しさ悔しさの中に、愛をみつけるなんてびっくりです。"
などの声を頂きました。
でも完全な呼吸ができていない人が本当に多いことには、びっくりしました。だからすぐに「ブレスワーク・セッション」という一時間の集中セッションに進む前に、まずは丹田呼吸や全身呼吸をするという準備作業が必要です。
いずれにせよ呼吸は、一番のセルフ・ヒーリングだと感じてます。私はガイド役にすぎず、あくまで呼吸するのはみなさん一人一人。ほんと呼吸だけで、こんなに感情が解放され開いていくのだから、不思議です。ただの呼吸ですよ、みなさん!!!産まれてからずっとやってるでしょ、呼吸?それをちょっと意識的に連続してするだけなのです。
呼吸をヒーリングに使っていくというワーク。コスタリカでも始め、次回、日本に帰国した際は、さまざまな形でセッション、カウンセリング、ワークショップを行なうための準備を始めてます。私がやっているセッションは、ホロトロピック・ブリージングと似ているもので、変性意識、変容意識を伴う体験だからこそ、ガイド役の知識、経験、安心した空間をつくるための心持ちや愛が必要です。
呼吸法もただの一つのツールにしかすぎませんが、インナーピースを深めていくための実践。呼吸を整え、マインドフルに日常を営むというウェル・ビーイングを高めるための基本の「き」。たかが呼吸、されど呼吸。これからみなさんとともに呼吸を整え、自分の最大限を発揮して生きていけるよう、精進していきたいと思う。それが自分を平和に、まわりを平和に、世界を平和にしていくことだと思うから。
★ホロトロピック・ブリージングの父、スタニスラフ・グロフ氏のインタビューは、こちら
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