コスタリカ:コミュニティーの創り方

このブログでは、2023年2月13日から1週間、コスタリカで参加した自然素材建築と塗装コースで習った内容を、備忘録としてまとめています。そのほかのポストはこちら。

▶︎ 土壁の作り方
▶︎ 天日瓦の建築
▶︎漆喰、床、屋根など


Invisible Structure 

ここからは番外編で、Rancho Mastatalの「Invisible Structure :見えない構造(ストラクチャー)」の講義まとめ。自然の中での共同生活には不可欠な、コミュニティー・ビルディングの話です。Ranchoの創始者のTimと Robinというアメリカ人カップルが話してくれました。(写真撮り忘れたー)


全ては23年前、TimとRobinがアメリカのシアトルからやってきて、環境共生型の暮らしをしていく熱意だけで土地を購入し、住み始めたことが発端です。そこから現地の人と時間をかけて仲良くなりながら、少しずつ基盤を整えて、今の形まで来ました。「子どもができてここで育てていく姿勢が伝わり、信頼が増した」

とにかく、現地の人との関係性が不可欠。長くゆっくりと時間をかけて、育てていくもの。時間がかかる。資本を持ってきて、はい完成!という訳にはいかない。継続したコミットメントが大事。そりゃ、そうだよねぇ。
彼らのストーリーについては、こちらにも書かれている

Ranchoは、最初からエコロジカル・ラーニング・センターということで、環境共生型の暮らしを学び合う場所として始めた。付近の広大は敷地は、少しずつ買い足したもので、ほとんどが自然保護区に指定されている。

全部、自分たちでなんとかするのではなくて、世界中から自然建築の先生を招いてワークショップをやってもらったりして、学びながら作っていくスタイル。

お金に関しては、最初の15年間は二人の給料も出ないし、パートナーシップ解消も幾度となく危ぶまれるほど、大変だった。たくさんの仲間たちやボランティアが来てくれて夢を共有したけれど、現実的に継続は難しいと判断して、アメリカや元々の国に帰って行った人も多い。

出資してくれた人も多かったけれど、お金のことで散々もめて、大切な友達を失ってしまった。そこからの学びとして:

いくら仲良い友達でも、明確な書き記したアグリーメントを用意しておくこと。後でトラブルにならないように!

このカーブが示しているように、最初は意気揚々と始める。でも現実に直面して夢果てる。でもそこから地に足ついてくると、色々な発展がある、、、どのコミュニティー(やプロジェクト)も辿る道なのかな。

今は創業者の2人に加えて、コアメンバー(NicとAliのカップル、SamとAmbraのカップル)4人が加わり、3カップル6人で運営をしている。シェアも分配。

(とにかくコアメンバーの献身的な姿勢が素晴らしかった!率先して、皿洗いや掃除、挨拶。彼らがここに暮らしている、生きているという姿勢が伝わってくる。ビジネスではない。彼らの家。本当にこうやって、仲間たちと住んでいきたいんだ、というのが伝わってくる。そのエネルギーがないとできない。)

今は、コアメンバーに加えて、ボランティア(数日間から可能)、インターンシップ(数ヶ月)、アプレンテシス(一年間の見習い)の制度がある。これも試行錯誤の上、今はこの形に落ちついている。一年間の見習いは、かなりのコミットメント。教えることと、労働とのバランスが大切。食費$6500は負担。

「創始者だから、とかっていうエゴはないの?」と聴いたら「ないことは、ない。でも到底、僕たちではできない規模の話。自然と向き合っていくとは、そういうこと」と話してました。いやぁー 深い。そうだよね。

コミュニティーの形態は、今は、試行錯誤を繰り返した末に、ソシオクラシーの形態に落ち着いている。NVC(非暴力コミュニケーション)をベースにしたやりとりも、重視。「組織のマネージメントについては、本も読んだり色々したけど、今は落ち着いてきていて。それをバージョンアップさせていくだけ」

今ではこんな覚書もできた:コミュニティーの文化創造のアグリーメント 

コミュニティーでの暮らしは、日本でも色々あるし、これからもたくさんでいていくんだろうなぁ。

パーマカルチャーと平和道場(ソーヤ海や鈴木なおくんetc)
熊本県にあるエコビレッジ、さいはて

 いろんな挑戦もあるだろうけど、自然の中での共同生活の豊かさに触れ、日本でも創造/参加したいなぁーと改めて思った滞在でした。

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