中野民夫さんをお迎えして 「学び合う場の創り方」
大好きな塚本サイコさんが経営している、デイライトキッチン。まさに学び合う場を提供してきた渋谷のオアシスに、ファシリテーションやマインドフルのきっかけを教えて下さった中野さんをお呼びできるとは!私の中ではもう願ったりかなったりで、私自身が参加者として一番、楽しみにしていたかもしれません。
参加者の方々の学びとつながり、あたたかな場への思いが愛重なり、中野さんのあり方が本当に、風のように心地よく吹き抜ける感じで、、、私は感極まって、口をひらくたびに泣いていましたが、みなさんリラックスした雰囲気でさまざまに深く味わられたようでした。(サイレント・ミールで、お夕食も堪能しました)
参加者は満員御礼35人。全体の流れはこんな風:
1. 手になって大きなサークルを創り、深呼吸。ウェルカム!
2. 「今日、なぜここに来たか?」を3人組でシェア。主語+述語を入れてシンプルな言葉にして、画用紙に書き、壁に貼り付ける。
3. 中野さんのチューニング(体操、瞑想など、そして歌もご披露〜!)
4. サイレント・ミール(この間に、私と中野さんで、みなさんのシェアを元に、「問い」をたてる)
5. 「えんたくん」を使った、シェアリングを2ラウンド 一回15分ずつ
今日の問いは二つ。
・一人ひとりが、輝き活かされ、響き合う場ってどんな時(各自の体験から話そう)
・そのためには何が必要?自分がどう貢献できる?
6. ファシリテーションの基礎スキルまとめ(中野さんのお話)
7. チェックアウト。ありがとう&さようなら!
今回は、テーマも広く深く、みなさんがどんな意図で来られているかの幅も広そうなので、とにかくみなさんのニーズ、意図をしっかり聞こう、引き出そう。そこから問いをたてて、「えんたくん」で話し合おう、学び合おうということになりました。
intention (意図)とは、中野さん曰く「ジョアンナ・メイシーも、意図が60%?と言っている」ほど大切で、「意図」というよりもっと深くて、「奥深い希求」と訳されていました。なるほど。(辞書で希求とは:強い期待や望みを持つこと希望する ・ 期待を膨らませる ・ 熱望する ・ 渇望する ・ 望む ・ 希う ・ 冀う ・ 願う ・ 祈る ・ 祈願する ・ 願をかける ・ 願掛けする ・ 願い求める)
というわけで、「なぜ、今日ここに来たか?」ということをみなさんにまずは出していただくことに。輪になり呼吸でチューニングした後に、3人一組のシェアタイム。心から話し、心から聴く、聴いたことを返すという共感コミュニケーションのワークも紹介して、実践しました。一人3、4分話し、1分のフィードバック・タイム。
そして話した内容を、画用紙に書き出し(例えばつながり!のようなキーワードだけではなく、主語と述語のあるような具体的なもの)、出揃ったみなさんのインテンション(意図:奥深い希求)、「なぜ、今日ここに来たか?」を壁にはって、視覚化します。
ふむふむ、、、みんな前に出てきて、よく見るよく見る。するとファシリテーションを学びたい、教育、人の可能性、フラットな人間関係、深いつながり、共感力をあげたいなどなど、、、この会の傾向、みなさんの「希求」が分かってきます。中には、kokoや中野さんの今を知りたいという人も。それも、いいんです!かっこつけることもないく、正直に、自分の今を出し合います。
そこで、中野さんのマインドフルネス、ミニワークショップタイム?毎朝ヨガもされている中野さんのガイドのもと体を動かし、瞑想し、感覚を自分の体、心、今ここへの存在へと向けたあと、、、、みなさんがサイレント・ミールで、特製お弁当を味わっている中、中野さんはこんな風に問いをたてられました、。
「一人ひとりが輝き、活かされ、響き合う場って、どんな時?
各自の体験から話そう」
そして
「そのためには何が必要?自分がどう貢献できる?」
すごいライブ感で、その問いの立て方が面白かったです。特に最初の質問では、「体験」を語らせる。「〜〜について、どう思いますか?」とかではなく。
4人一組になり、丸くきった段ボール「えんたくん」を膝において座ります。まずは「一人一人が輝き、活かされ、響き合う場って、どんな時?」という問いを真ん中に大きく書いて、話し合いスタート。一回15分ぐらい、たっぷりと。まわりにどんどん思い、キーワード、つながりなどを書いていく。
席をかわって、次の問い。「そのためには何が必要?自分がどう貢献できる?」一人がホストとして残り、前の話し合いをシェアしたあとで、また書き込み、話をすすめていきます。
意識の高い、いろいろな現場や人生段階の方たちとの会話は、各テーブルとても盛り上がっていたようです。(私は歩き回っていて、そんなに参加できなかったのが残念!だけど、漏れ聞こえてくる話はとても深くおもしろかった〜)
一番、感じ入ったのは、「場に完全に委ねる」という中野さんの信頼感。私だったらいろいろなことをやっぱり言いたくなってしまったと思いますが、そこはさすがファシリテーションの場をいくつもこなしてこられた方の貫禄だなぁ、と思った。「答えは、必ずみんなの中にある」ということを胸に、どれだけその場を信頼できるか、どれだけ参加者によりそえるか、ということがいい場を創るために大切なこと、と今更ながら再認識。だから一方的なまとめみたいなこともしませんでした。
(もうすこし時間があると、コミットメントとか会としてのまとめも導けていける、シェアが深まって、行動計画や強い記憶に落とし込める、というのも納得です〜)
最後に<ファシリテーションの基礎スキル>のミニレクチャーも
・場作り(空間、そして関係性モも)
・グループサイズ(個人?グルーワーク?全体?)
・問い(各自の体験を元に話せるように)
・見える化(可視化)
・流れのあるプログラム・デザイン
なるほどな〜と思いました。私はこういう風にファシリテーションを体系的に学んだことがなかったので、人に伝える時に整理されていていいツールだな、と思いました。
でもやっぱり大切にされている「場作り」とか「流れのあるプログラム・デザイン」という意味では、その人の「あり方」が問われるんですよね。それを強く感じました。中野さんならでは、やっぱり何よりご本人がリラックスされて淡々とただそこにいる、静かなんだけど前向き?という自然でやさしく凛としたトーンが、自然とあの場あの時の会場のエネルギーになっていました。
そして、話し合う、聞き合うという意味では、もっともっとnvcの共感ワークも入ってくると、対話が深まると思いました。(気づき、学び)ファシリテーションのロールというというよりも、コミュニケーター(それが一対一でも、一対多であっても)としてのツールに、今、私は関心があって学び、実践しているんだ、との気づきもありました。
ファシリテーションや、今ここを味わうマインドフルネスということは、実は「その場にいる人たちとよりそい、いかに愛の存在としていられるか」というとてもシンプルなことなんだと思いながら、あたたかな学びの合いの夕べは過ぎて行きました。
古くからの友達も駆けつけてくれて、お腹も心も満たされた一夜。中野さんとの写真が、ないっ!おこしになったみなさま、おつかれさま&ありがとうございました。中野さん、学びとつながりの場をありがとうございました。これからもそれぞれの現場にて、全存在をもちよって、平和の今を生きていきましょう。