やってきました、徳島県上勝町。ちょうど桜が満開で、どこに行っても桃源郷のような風景が広がっています。テラも水を得た魚のように元気いっぱい。歌ったり、ジャンプしたりしっぱなし。
今回は、農林水産省補助事業の「田舎で働き隊」という制度で、一週間の滞在。研修では「農村の暮らしや活性化のための取り組みを学んだ上で、自分の今までの経験を生かして、農村を元気にするような事業計画をたてる」ことが目的です。前回は数時間しかいれなかったので、今回はゆっくり上勝を知れる絶好のチャンス。以下、簡単なメモ書きです。
1日目(3月24日)ー ゴミステーションとくるくるショップ&工房視察、デザイナー制作会議
この方が、今回の研修を受け入れて下さっているNPO法人ゼロウェイスト・アカデミーの藤井事務局長。こいのぼりをリサイクルして作られたジャケットがイキです!早速、ゴミゼロステーションを案内してくれる。34分別ですよ、34!「でも消費者でできることには限界がある。国の政策(町長が提案している資源回収法)、企業の対策(設計の段階からリサイクルや素材を考える)が必要」という言葉に納得。回収されているもののうち、お金になっているのは、布、紙、それに金属のみ。
そして大好きなくるくるショップ!できて2年。ゴミゼロを目指すのであれば、リサイクルだけでは足りないよね、ということで設置された、物々交換場所。環境に関心がない人も多数利用。重量にすると、2トンが持ち込まれ、2トンが持ち出された。
そして、くるくる工房。ふんどしから布団まで何でも作っている。最近は受注生産も多い。
午後は、横浜からデザイナーの方を招いての、デザイン制作会議。リバーシブルで、洗えて、長持ちし、デザインもシンプルで飽きがこず、年齢層も選ばないものづくりとは。おばぁちゃん達は真剣そのもの。
そして藤井さんからのお話:
・ICTの普及率は70%。ゴミ、町づくり、彩りと全部別れた活動が、最近ICTのメンバーを中心に繋がり始めている。色々な活動をどうたばねて、どうPRしていくかが、今後の課題。個人のブログが増えている。アクセス数一日2000のものも!
・一つの方法は、音楽や芸術など、文化と融合させて広く伝えて行く事。
・やはり上勝の魅力は人。
その後のおばぁちゃん達との討議は白熱。「あんたたち、上勝に憧れてるだけとちゃうか?」「杉は売れない。保水力がない。」「ネットビジネスをもっとやらねばなぁ」「神田茶ビジネスは可能性がある」「いやいや商品化してはいけない」「上勝町民自身がどうバランスをとっていくかを打ち出すのが大切」などなど…
夜は交流会。中野こうちゃん(カメラマンで町の青年特攻隊長的な人):「ないものねだりから、あるもの探しへ。なるべく問題を楽しく解決。」明るく取り組もうとしてる地域の人たちのパワーと、現状の手詰まり感の両方を感じた。
当たり前だけれど、ここもユートピアではなくって、1日目にして、村の現状の大変さを痛感。まず過疎化。昭和30年には6000人いた人口がは、現在2000人。このまま行くと2030年には1100人になってしまう。しかも人同士のつながりが希薄になっている。車社会になったことが問題だという指摘も。
そして仕事がないことが大きな問題。特に国土の85%を占める森は荒れ果てて、バイオ(シイタケ)、彩り(全国的に有名なツマビジネス)、温泉などのビジネスがあるものの、あとは郵便局、役場、農協ぐらいで、外に働きに出る人も多い。さぁ、じゃぁどうするの?自分には何ができるか?早くもなんだかモヤモヤ考え始め、充実した疲れた一日目でした。そして思ったより寒いぞ!
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