「マエキタミヤコさんと語ろう。鎌倉からエコシフトをする方法」のイベント報告です。鎌倉で一番古い神社の境内にある長谷公会堂の畳の部屋に、議員さんやNPO活動家など30名以上が集い、とても有意義な会となりました。熱気ムンムン!
トークをお聞きになりたい方は、ここをクリック♪!NPOかまわのさとみちゃんのイントロダクションからスタートし、マエキタさんの活動の全貌と「なぜ民主主義?」のこだわりが分かる、非常に興味深い1時間ほどのお話。保存版!
ご両親が鎌倉に住まわれ、鎌倉で育ったマエキタさん。素敵なサマードレスで、地元でおくつろぎの感じです。
「民主主義を徹底させるためには、政治家に頼っていてはだめ。市民による政策提言(アドボカシー)をはやらせたい!」という一心で「ほっとけない世界の貧しさキャンペーン」をやってきたこと。「政治は、政策。政局(権力闘争)ではない!」ということ。そんなアツいお話から始まり…. なぜ日本では政治の話となると金とスキャンダルの話ばかりになるのか。年表をもとに歴史を振り返ってご説明。
「日本では血塗られた過去があって、政治のイメージが良くない。そのこともあり、民主主義とは何か、メディアリテラシーとは何かの教育がない」「でも今、民主主義が高まっている!そこで(資料の下のほうにある)7つのポイントが大事。」というお話の流れでした。7つのポイントとは:
・シュプレヒコールからチャーミングアプローチへ
・脱思い込み(上から目線ではなく、対等に。相手を怖がらせないこと)
・自発性の触発(民主主義は性善説。知らせて判断させる。命令しない)
・分断政策のわなにはまって内ゲバするの禁止
・あおられ禁止
・上品はばからず姫(暴力的で野蛮化しない)
・思い込み二項対立からアウフヘーゲンへ
ここら辺を聞いていて思ったのは、「政治は思いやり」なんだなぁということ。自分の主義主張を通すのが、政治ではない。「いかに仲間を増やすかが民主主義」と良く言われるけれど、相手に伝わり、相手が共感してくれなければ、仲間は増えない。マエキタさんは分かりにくくなってしまった政治の翻訳者。私たちに優しい言葉で、政治を伝えてくれている。でも本来、それは誰でも出来る事。特にNGOというのは、「政策提言集団」。どんどん政策を明文化させて、法律にすることが出来る。「明文化」というのが、大事。しゃべり言葉にする。書き言葉にしない。小学生にも分かる言葉で。文字を少なく、余白を多く!万一、政策にならなくても、アクションを起こすと有機的なつながりが出来るから、やったほうが良い。政治がダメだ、と批判できない。政治は基本的には民意の反映。そして民意は私たちが作る。
…とマエキタ流トークで、政治がグッと身近に感じられ、俄然やる気もアップしてしまったわけですが、詳しくはトークを聞いて下さい!
そして後半は、ダイアログ・カフェをやりました。ダイアログとは、英語で「対話」。ダイアログ・カフェは、カフェに集うような気軽な雰囲気の中、立場や年齢や文化の異なる人たちが対話を楽しむことでお互いに学び、共有し、協同する方法論。まじわり、対等で、率直な意見を交わし、アイデアを出し合い、積み上げ、まとめると言った、草の根の合意形成の方式。「穏やかな対話型議論の場」として、昨今は国連など国際会議でも採用され、注目されています。
今回は「マエキタ流 ダイアログ・カフェ」と称して、「合意形成するだけではなく、話し合ったことを文章に落とし込んで、政策を作り上げるまでの模擬体験をしよう!」ということに。
そこでまずは、「鎌倉(または自分の街)を持続可能な地域にするために、政治をどうシフトしていくべきか」という大きな目指すべきテーマをみんなで決定し、その上で、教育・子ども政策/選挙のありかた(政治行政情報と民意のつなげかた、ポリシーウォッチ)/公共事業の情報開示/予算の地方分権/緑・ゴミ・エコという、話し合う5つのサブテーマを出し合いました。
それぞれが好きなサブテーマのグループに分かれ、「こんな風な未来にしたい」「こういう政策にしたい」というアイデアを出し合い、具体的に文章化・明文化する作業をします。この間、30分ぐらい。議論は白熱し、なかなか文章に落とし込むまで出来ないのですが….
結果はこちら!読めるかな?何度もマエキタさんのダメ出しがあり、細かい点が修正され、補足され、主語述語が明瞭化され。その作業をはためで見ているのは「なるほどこうやって、分かりやすい文章(=政策)を、みんなで(=民主的に)作って行くんだな」ということが体験できて、とても勉強になりました。
そして最後はミニ議会のように、合意出来るかどうかを確認した、という流れでした。
いろいろ盛り込み過ぎで、消化不良な気もしたけれど、ともすると敬遠されがちな政治というテーマを、かまわらしく軽やかにアプローチしやすく取り上げることができ、参加者の満足度も相当高く良かったです。最後は、参加いただいた地元議員さんたちに「とにかく一本、まずは陳情なり政策なり作ってみましょうよ」とお声がけ頂いたり、「つながりを創造するコミュニケーション・デザイン」をかかげダイアログ・カフェを鎌倉市でも本格的に導入しようとしている株式会社ビッグバン・ハウスの吉沢卓さんも来て下さったり、すごく深く広くつながり合う会になったと思います。個人的にも「政治家が変わっても、官僚がネックだからなぁ〜」と思っていた私にとって、「政策を出して、真っ正面から行けばいいんだよ」と背中を押された気がして、なんだかふっきれたし。
最後に、今回の会の言い出しっぺ、NPOかまわの若手特攻隊長(?!)さとみちゃんの感想:
政策はほうりつ
法律は文章
法律は私たちの生活に影響してるほうりつを作るという感覚から離れないで、書くことが大事
明文化するスキルを学ぶってワークショップも
おもしろいなぁと思いました。ほうりつって文章のことで
文章が具体的に人々の生活を規定している。ほうりつって、ホントに大事ですね。
東京電力からしか電力を変えないことも
自然エネルギーを作っても他人に売電できないことも
電気代の中からいくらか再処理工場のために
お金をもってかれていることも(バックエンド法)
消費税払わなきゃいけないことも
戦争の火種になりかねない
臨検法が成立しちゃってたことも
ネット選挙がしたいのに
公職選挙法で禁止されてることも、ぜんぶほうりつ。作っているのは、議員さん。選んでいるのは、わたしたち。
ほうりつ作りに、口出ししたいですね。
できますよね、しましょうよ政策提言。っていうことができちゃう手法のひとつが
ダイアログカフェだなぁと思いました。市民マニフェストとはまたちょっと違って
日々生活の中で感じたこういう法律あったらいいなっていうのを
実際に市民がつくっちゃって
デキがよかったら友達の議員さんに見せびらかしちゃって
ついでに本議会で提案してもらっちゃって
っていうことができないわけじゃないのかもしれないと思いました。地方政治なら、条例。
海の家で合成洗剤の使用は
原則禁止とするって条例ができたらいいなぁ。
まずは参院選ですね。マエキタさんたちが取り組んでいるエコ議員つうしんぼ、とても参考になります。投票前に是非チェック!
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