カナダのNVCキャンプ - 9歳のテラへ

9歳のテラへ

カナダのガブリオラ島で開かれた3泊4日のNVCキャンプ、 とっても楽しかったね。

大人24人、ティーンネイジャー7人、子供16人! そしてママもふくめて、スタッフ8人。

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親子ともども、大自然の中でよく遊び、よく学び、 たくさんの友達とつながって、かけがえのない時間でした。

その中でも夏の日差しがさんさんと降り注ぐ芝生の上で、 テラと一緒にバトミントンをした時が、 幸せだなぁ〜ってしみじみ、一番深く感じた時だったな。

ママはいつもあれこれついついし過ぎちゃうけれど 何も特別なことをしなくても、 一緒に今ここにいて、「心からつながる」ことがどれだけ大切か とてもシンプルなことに立ち返らせてくれたキャンプでした。

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ほかにもね、いろいろ感じたこと、学んだこと。

1。教えすぎない! NVC(非暴力コミュニケーション)のことは、前からママも話してて 1. Observation 2. Feeling 3. Needs 4. Requestって 4つのステップをテラにも教えて、練習してたよね。

だからこのファミリーキャンプでは、子供達はどんな風に学ぶんだろう?ってすごく興味しんしんだったんだ。子供の感情カードを使うのかな、とか、どんなクリエイティブな楽しい方法で、子供達に理解させるんだろう?って思ってたんだけど、、、

まず、オーガナイザー、AngelaとMitchというNVCのプロの家の二人の子供(11歳と9歳)にどう教えてるの?って聞いたら、「教えてないよ」って言われて、びっくり。「そういう頭でっかちになることは、教えない。私たちの日常のやり取りを見たり、兄弟ケンカなどがあったりした時に、ナビゲートしてみせるだけ」って。なるほど、、、日常生活の実例で体験させるだけなんだね。

そして子供プログラムには、ほとんどストラクチャーがないことにびっくり!そうだった、NVCの基本のコンセプトは、Free Choice。選択の自由。子供達は何をやってもいいのです。これを学ぼう、こうして遊ぼう、なんて大人が決めることではない。誘導しない。あくまでも彼らのニーズ、欲していることを信頼して見守ってあげる。Flexibility, Adaptalibity, Creativity on the spot! できる限り子供に任せ、彼らの価値観を尊重する。彼らの全体性をまるごと信じる。

概念を知る、理解することよりも、 経験で覚える、体で覚えることのほうがずっとパワフル。

そういう基本的なことを分かってるつもりで実践してなかったぁ、 って思ったよ。ついつい教え込もうとしてしまう、、、

これはシュタイナー教育との出会いも含め、 今年のママの大きな学びだなぁ。 もっとテラの成長にそって、ゆっくりでいいんだよね。 大人が子供を大人びさせない。 早熟さを求める、頭でっかちでハイスピードな社会から離れる。 その勇気をもっともっと気づいた大人が持つこと。

2。「子供のニーズ」とつながる力

Parenting and NVCっていうのは、とても大きなテーマ。 「子供のニーズ」が大事って分かってても しつけとか、倫理観とか、共有したい価値観とか あと時間がない!とか、 「親のニーズ」だって大事だから、 そこの折り合いをどうするか?ってこと。

"We are always trying to get kids done what we want them to do! We are in a constant power struggle trying to get each others way and to win argument."

ということで、例えば、こんな事例をシェアしてみんなと話し合ったんだ。

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参考事例: アメリカと日本への旅の計画を立てていた時。娘が「ディズニーランドに行きたい!」と言いました。とっさに私は反応し、頭の中では(ディズニーランドかぁ〜。コスタリカの大自然で、なるべく商業的な消費型の遊びとは離れたところで子育てしようと頑張ってるのになぁ〜、残念)などと思いながらも、ぐっと抑えて「そっか、なんで行きたいの?」と純粋な好奇心から聞いてみると、「学校の友達に自慢したいから!」と娘。ナニ〜???!!!「ミッキーに会いたいから!」とかだったら、まだ純粋で可愛くてそうかそうかと飲み込みやすいところ、そんな理由で!むむむ〜!と苛立ち、、、

というわけで、批判的に捉えて何か言ってしまう前に、 NVCのプロセスをやってみる。

まずこの時の私の感情は:私の価値観が伝わってるのかな?という疑問、とまどい、残念な気持ち。私の子育て、うまくいってるのかな?といういきどおり。うまくいってないのかも、、、という困惑。なんで、人と比べる子になっちゃったんだろう?と残念。悲しい気持ち。ディズニーランドみたいなところにいったらどういう子になっちゃうんだろう、という心配。(大げさに言うとだけどね)

じゃぁ私のニーズ(大切にしていること、価値観)を探ってみると:子供と楽しい時間を過ごすこと、本物とつながりあった子どもの健やかな成長、落ち着き、(ディズニーランドとは対照的)に加えて、、、「いい親」だというレコグニション(承認要求)ーこれがとても大きいことに気づいた!「丹羽さんの家は、さすがコスタリカの大自然で子育てしてるから、違うわねー」と認められたい、ディズニーランドなんて恥ずかしい!まして自慢したいなんて、もってのほか!これが大きいなトリガーになっていることに気づいた。(実は、子育てではとても大きいニーズ!)

じゃぁ娘のニーズは?:楽しみ、つながり、それから所属欲求。友達の仲間の輪に入りたい。inclusion。「ディズニーランド」という特定性は、「戦略」でしかない。(ニーズとの区別が大切)。それから自慢したいというのも、所属要求というニーズを満たすための戦略にしかすぎない。

というわけで、親子双方のニーズをかけ合わせてみると:二人とも楽しみたい、いい時間を過ごしたい、もっとつながり合うことを大切に思っている。仲良くしている友達とのボンディングを深めたいという欲求だって理解できる、という風に、二人の違いじゃなくて、共通する点が見えて来る。

そこでリクエストに入る:「ディズニーランドなんて連れて行きません!しかも自慢したいなんてそんな子に育てた覚えはない!」とか「友達の◯◯ちゃんだって、博物館好きじゃない?かわりに博物館いこうよ!」(これはargument や avoidance で問題解決にならない)ではなく。

「お友達に自慢したいって言ったけど、お友達ともっともっと仲良くなりたいって気持ち分かるよ。同じような経験して、同じような話題で盛り上がれると嬉しいよね。ママもそう。それにママもね、テラと楽しい時間を過ごしたいって思うんだ。じゃぁ、どんな時間が楽しいかなぁーって思うと、長蛇の列で待ったり、人がたくさんいるところで一日過ごしたりすることを考えると、のんびりゆっくりできなさそう。ママにとっては、自然の中とかでゆっくりのんびり、テラと過ごすことが大事なんだ。それにディズニーランドのような大きな施設を作ってる人たちをサポートする気にはなれないだ。(こうやって自分のニーズにつながって話せば、子供にも分かりやすい。飲み込みやすい、認められやすい)

だからママもテラも楽しめるところで、いい経験たくさんして、お友達ともそのことをシェアしたくなるようなことや場所、考えてみない?」

テラは、結局、最終的にはママが決めるんじゃない!と言うよね。 確かにね、ママが決めなくちゃいけない時もある。 でもあなたの大切にしていることも、とても大切。 それがたとえ、その時に叶わなかったとしても、Your needs matter. ちゃんと聞いているよ、大事にしたいよ。 頭ごなしで決めてないよ。 そういうことが伝わるといいな。

例えばキャンプ中だって、 テントにこもって塗り絵してたって、それはOK。 心の中で「せっかくだから外で元気に友達と遊ぼうよ! カナダまで来てるんだから〜」って誘い出したかったけど、 それは大人の都合。大人の勝手。

大人だって一人でゆっくりしたい時だってあるのに 「外で元気に遊んで、友達つくりなさい!」って 言われたら、辛いよね。

大人の恥じる気持ちや願いを、子供に負わせない。

あなたを信じる力、 つながっている、大丈夫と信じる勇気。 こうなったらいいのに、という大人の都合、 大人のイメージを投影しない。

心からほんとに自由にさせてあげるのが、このキャンプ。 子供のニーズを尊重するのが、このキャンプ。 この管理社会、 そして「大丈夫だよ、なんとかしてあげるよ」という おせっかい社会、甘え社会で、 どれだけそんな場所が貴重か!

3。ファシリテーションの力

これはテラに伝えたいことっていうよりも、どうやって場を作るか(hold space)という大人の話。Power Over Modelではなくて、Power Within Modelというのは前から思っていたけれど、このキャンプは全てがそうで、本当にeye openerの経験だったなぁ〜。何かを伝授するのではなく、あくまでも一人一人から引き出す。熟練したファシリテーターの場の作り方を何度か経験したけれど、まず教えない、誘導しない。そのかわりに、共感して、引き出して、上手にナビゲートする。一人一人の智慧(wisdom)を信じる。私なんてワークショップなどやると、ついついえらそうに説教?しちゃうけど、一番パワフルな学びは、自分でそうか!と気づいた時。(でもwhat is your gift as a facilitator?と考えるのは大切)

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それにたいがいの場合は、話を聞いてほしい、そのことで癒される。People wants to be heard. Let them figure out on their own!

シェアしたNVCのFavorite Activityのいくつか。 ・Ideal World.... あなたの理想的な世界、1日、キャンプなどなどを聞き、ホワイトボードに記述。そこからニーズを導き出す。平和、楽しみ、やすらぎ、刺激など。その一つを取り上げ、それがかなった時、かなわたなかった時の体の反応や感情を観察し、それをシェア。「Feelings are not random! they are feedback systems of needs!」という気づき。 ・Important thing for you....あなたにとって大切なことは?二人か三人組でシェア。 ・Beauty behind "NO"...二列になって、一人の人が「お金をかしてください」などと言う。もう一人の人が断る。NOと言われても、くじけない。その背後には新たな学びがあるから。「あなたもお金で苦しんでるんですね」などとゲスする。

そして何より、共感する力、empathyがとても大切。誰かが何かを話してきた時、特に何か問題を抱えている時に、アドバイスを与えたり、ほかのことに気をそらせたり、はげましたり、私もね〜と自分の話しをしたり、同情したり、問題を解決したり、、、そういうことを私たちは、しょっちゅうやってるけど、そうじゃなくて、ただ聞く、そして共感する。これがなかなか難しいんだなぁ〜!共感力を高めるためにやろうと思ったこと。 1. 子供の声を心で聞く。They are your best teachers! 2. Empathy Buddyを見つけて練習する。(週1回30分でも) ほかにも熟練NVC実践者に方法を聞いてみたら ・独り言のように自分に話しかけて「自分共感力」を高める ・TVなどの登場人物に共感して彼らのニーズや感情をゲスしてみる ・仕事にしちゃう!などなど。 とにかく練習するのみ!ということらしいです。

最近、コーチングというものにも興味があるのだけれど、共感コーチングというものもあることを知った。これは面白い!NVCを取り入れたコーチングのようなものです。28歳でものすごく聡明なErinのコーチングを受けてみた。彼女は、Empathic Coachingを学び、またNeuro Linguistic Programingや、Core Energeticsに影響を受け(すすめられた、PodCastThe Mind Body Code。あとでじっくり聞く!)、脳がどうやって過去のパターンから解釈を作り出しているかを瞬時に見抜く。私がワークしたイシューのもやもやも1時間のセッションですっきり解決されて、それは素晴らしい経験だった!

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それからプロセスを信じる力。Trust the unknown beauty!このキャンプは、本番3日間のキャンプの前に、3日間の事前準備キャンプ(ジャムセッションという意味で、JAM!という名前)があって、私はそこから参加したけど、ほんとプログラムは何も決まってない!(苦笑)。でも集まった人たちの知識や経験や愛をこねくり合わせて、えい!って出てくるものは素晴らしく、まるで宇宙の法則にかなったように、全てがフローするから不思議。

4。体の感覚や心とつながることの大切さ

NVCのプロセスは素晴らしいのだけれど(でもオールマイティーでもない!Non-Defensive Communicationなど別のモデルもある)、頭でっかちになりがちな時もある。ニーズ、ニーズ、ニーズ!と考えても出てこない時もある。

そこで頭にも心にもスペースを作ることの大切さ、ということで、私はこのキャンプでヨガ、丹田に意識を向けること、マインドフル瞑想、腹式呼吸などを教えて、ちょっとしたコントリビューションが出来たかな。(でもまだ「上から教える」ことどまり)そしてこれまで続けてきたプラクティスにさらなる自信と愛が持てたということで、いろんなニーズが満たされたのでした。

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ハワイから来ていた菊地ゆみさんと森田げんさんは、コネクション・プラクティスを教えていました。ニーズを心の中に入れ込んで、ハートにフォーカス、ハートで呼吸、ハートで感謝。

これで脳と心が同期されてポン!と洞察(インサイト)が出てきてパフォーマンスも向上。ゆみさんとげんさん、ほかにも日本人家族ののりさんたちにも会えてとっても嬉しかったキャンプでした。ゆみさんの開き具合には、いつもとても励まされ力をもらいます!ありがとうシスター。

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5。とにかく「深い愛」!!!

本当に深いキャンプだったなぁ〜。

テントも寝具ももたずにあらわれた問題児の人(と、勝手にママが決めつけていた!)がやって来た時も、How can we support your needs? and respect free choice? とみんなで真剣に考えた。全ての人が認め合い、受け入れ合い、すばらしい大きな愛を感じるキャンプだった。

世界には、いろいろな形やレイヤーで どうしてこんなに暴力やフラストレーションがあるんだろう って悲しくなることも多いけれど

一方で、こんなにたくさんの人が 自分とつながり、世界とつながり 優しい大きい愛をもって、 お互いの違いを乗り越え、共感しあい 慈しみあふれる場を作ろうとしていることに 希望がたくさんわいたし

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この地球で堂々と生きている地球人テラの姿が とてもまぶしく光輝いてることに 心から祝福を捧げたキャンプでした!

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来年はコスタリカで開催しようか?なんて話も出たりして! deep gratitude for great connection それまでに自分のニーズやテラのニーズ、 ほかの人のニーズともっとつながれるように、 共感力をもっと高めておきたい、 場作りも上手になっておきたい、 そんな大切な宿題をもらったキャンプでした。

そのほかの気になるリソース: Parenting from your heart... Inbal Kashtanの本 Giraffe Juice...子供にNVCを教えるのにとても良い教材。オーディオ・ダウンロードもできる。 Oak and Orca...Victoriaにあるホームスクーリングの子供たちも対象にしたオルタナティブスクール。NVCのコンセプトも取り入れている。カナダのオルタナティブ教育度は半端ないです!!! Family Heart Camp...今回のようなキャンプがずらり〜。全米各地で行なわれています。 Nature Rediscovery...これも自分や地球とコネクトすることを目的にデザインされたカナダのキャンプ Living Compassion... Robert Gonzalez Restorative Circles...NVCを使ってシステムレベルから変えていこうという取り組み。

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