チューリッヒから一泊の小旅行で出かけたのが、「山の中にあるモダンなスパ」で噂の、Hotel Therme. 交通費が往復一万円、宿泊費が一人一泊一万円と、予算オーバーではあったのだけれど、ヨーロッパの最後の思い出に!ということで、お思いきって足を運ぶ事に。チューリッヒから列車とバスを乗り継ぎ、雄大な景色を眺めながら南へ3時間。結果は…. 何ここ〜?!のサプライズで、行ってみて大正解!異次元なヨーロッパのスパ体験は、かなりオススメです。教えてくれたdencaとCornelia、どうもありがとう。
Hotel Therme(ホテル・セルメ)は、建築家のPeter Zumthorが昔からあったホテルに手を加えたもの。周囲を取り囲む険しい山々によって世界から取り残されたような、羊と牛だけが散在している秘境の街、Vals(ファルス)にあります。そんな山奥にたたずむHotel Thermeは、「山小屋とか、いわゆるスイス的なホテルではなく、近代的な新しい感覚のもの」というテーマで改装されただけあって、館内全てミニマルで、洗練されたデザイン。最初は今までなかった新旧の全く異なる世界観の同居に違和感を感じたんですが、降り注ぐ光まで計算された研ぎすまされた感覚や、雄大な景色をシンプルな構造物によって絵的に見せる工夫など、ミニマリズムとネイチャーの融合が妙に心地よくなってきます。
そして何と言っても、ここのウリはスパ。石造りの迷路のような建物の中に、14℃から42℃まで温度調整された大小さまざまなプール、マッサージ室、サウナ、読書室などが散らばっています。どっぷりと「2001年宇宙の旅」の世界で、まさに異次元トリップ。水着を着て入る、体を洗う場所がない、というのは日本人の温泉感覚とはちょっと違うけれど、そんなヨーロッパのスパ体験もまた新しくって楽しい。シーズンオフで、そんなに人がいなかったのがまた良かったのかも。おっと、ここのスパはサプライズ一杯なので、あんまり書かないようにしよう!本当は写真撮影も禁止だったのだけど….(後から知ったから多めに見て下さい…)電気はどんな風に作られているか聞いてみたら、近くのダムで発電してるんだって。
朝食は、地元で取れた卵などが並ぶビュッフェ・スタイルで、食にも相当な配慮。朝にはメディテーション、昼は近くの街までのハイキングなどなど、宿泊者を飽きさせないプログラムも色々用意されていて、一週間ぐらいゆっくりしに来るヨーロッパ人も多いとか。チューリッヒに行く機会がある人は、ちょっとゆっくりヨーロッパのスパ・トリップしにValsに行く事、強くお勧めします!
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